撮影プロデュース部 フォトグラファー/Tanaka.Y

よいバトンを
渡せるように撮影する

撮影プロデュース部 フォトグラファー / Tanaka.Y

―――入社するきっかけ 大阪でカメラマンをしていましたが、もうワンステップ上がるために東京で仕事したいなと思っていた中で、いまの会社を見つけて、応募しました。最初は外資系だと思っていましたが、日本の企業で驚きました(笑) 入社したものの撮影の仕事がほとんどなかったです。なので社内の「ストックフォト」撮影も積極的に取り組みました。部としてまだまだ形ができてなかったのですが、みんなと協力しながら、仕事の形を整えていきました。徐々にですが外部からの仕事も来るようになってきたように思います。とにかく数年はがむしゃらにやりました。 それからちょっとずつ人員も増え、実績も積み上げられてきたので、順調に仕事の依頼をいただけるようになってきました。

―――撮影のときに心がけていること 撮影の時に写真のテイスト、モデルの表情なども含めて「お客様がデザインしやすい」ということは意識しています。絵コンテ、デザイン案、コンセプトなど打ち合わせや、資料から相手の意図をきちんと汲み取ることが非常に重要だと思っています。いかにクライアントの意図を組み込められているか、何よりも最初に1枚、ファースト・インプレッションが大事だと思い撮影するようにしています。 若い頃は失敗も多かったように思います。原因は、張り切りすぎですかね(笑)自分の実力以上のものを出そうとしたこともありました。でも、普段やってること以上のことはできない。日々の積み重ねの上でしか、できないことがあると思います。

撮影プロデュース部 フォトグラファー/Tanaka.Y

―――「写真」を取り巻く環境が変わってきて、何か変化があった? フィルム時代に撮影を学びましたがデジタルになって、撮影がしやすくなって、撮れて当たり前の世界になってきました。で、さらにミラーレスになって、撮影の自由度がすごく上がってきたと思います。ピントが外れる心配が減ったことは、カメラメーカーさんにすごく感謝です。だからこそ、「何を撮るか」が非常に重要になってきたと思います。

―――画作りで意識していること 僕の写真は泥臭いんだけど、そこには時代性を取り入れたいと思っています。電車や街の中、映画や絵画、テレビや雑誌でパッと目についたものからでも、構図や光の使い方など、あらゆることから自分の写真に繋げられると思うので、そういうことは意識してやっています。 自分が成長できたかなと感じたのは2013年の「あまちゃん」のポスター用の撮影をしたこと。そこから、仕事の幅が広がってきたと感じます。 撮影は「もう少しこうできたんじゃないか」と思うことが多いです。休日にスタイリストさんやメイクさんと一緒に自分の作品撮りをしています。経験をたくさんすることで、いざ仕事がきたときに対応できるように準備できますし、色々経験しておくことで本番での失敗を減らすこともできます。 作品撮りをする際に、会社にスタジオがあるのは非常にありがたいですね。スタジオに最新の機材があるわけでないけど、その分、知恵を絞って、工夫して。その分、実力もつくような気がします。 フォトグラファーは多くの人が繋いできてくれたバトンを受け取って撮影をします。そして撮影後にデザイナーさんや次の方にバトンを渡す。なので、良いバトンを渡せるようにこれからも撮影していきたいです。

撮影プロデュース部 フォトグラファー/Tanaka.Y

―――やってみたいこと ドキュメンタリーが好きなので、誰かにひたすら密着しながら撮影する、というような撮影にチャレンジしてみたいです。自分が写真を撮ることで、役にたてるような仕事ができるといいなと思います。